スーちゃん、「続けられない…」「結局、また挫折した…」って、カウンセリングの現場でもよく聞く声なんだよね。。
あ~、わかります! ダイエットとか資格の勉強とか、「やったほうがいい」って頭ではわかってても、続かないんですよね…。
そうそう。しかも「上司に言われたから」「親が勧めたから」って理由で始めたことって、特に途中でやめちゃいやすい。
あ! それって、“やらされ感”ってやつですね!
その通り。心理学ではこれ、「外発的動機づけ」と「内発的動機づけ」の違いとしてよく説明されるんだ。
あれ? なんか授業で聞いたことあるような…。でも具体的にはどんな違いなんですか?
例えばね、「上司に評価されたいから勉強する」は【外発的動機づけ】、
「自分がこの仕事をもっと深く理解したいから勉強する」は【内発的動機づけ】って言えるよ。
なるほど~! だから、外からのプレッシャーだけだと、熱が冷めたらすぐやめちゃうんですね。
うん、だからこそ、カウンセリングや面談では「その人の内発的な動機」を大切にする必要があるんだ。
つまり、“自分で決めた”という感覚、これがポイント。
確かに!「自分で決めたことなら頑張れる」って感覚、ありますもんね。
これは「自己決定理論(Self-Determination Theory)」にも通じる考えで、人が行動を持続するには“自律性(autonomy)”が重要だとされているんだ。
自律性って、「自分で自分を動かす力」ってことですか?
そうそう。カウンセラーが「こうしなさい」って指示するよりも、クライエント自身が「こうしたい」と思えるようにサポートする方が、結果的に行動も続きやすい。
じゃあ、カウンセラーの役割って、「答えを与えること」じゃなくて「自分の答えを見つける手伝い」なんですね!
その通り。ビジネスの現場でも、これは同じことが言えるよ。
えっ? ビジネスの現場でも?
たとえば、マネージャーが部下に「売上を上げろ」「もっと行動しろ」と強要しても、一時的には動くかもしれない。
でも長期的に見ると、モチベーションも成果も続かないケースが多い。
うーん…そう言われると、確かに“やらされ仕事”って、身が入らない気が…。
一方で、「どうすればお客様にもっと喜んでもらえるかを一緒に考えよう」って関わり方をすると、本人がやりがいや意味を見つけやすくなる。
これが“内発的動機づけ”を引き出す関わり方なんだ。
わ〜、まさにカウンセリングの現場と似てますね!本人の気づきや意欲を引き出すってところが!
そう。カウンセラーも、マネージャーも、親も同じで、“やらせる人”になるか、“引き出す人”になるかで、相手の行動の質や持続性が大きく変わってくる。
たしかに…私も子どものころ、母に「勉強しなさい!」って言われるとやる気なくなったけど、自分で「やりたい!」って思ったときはスイッチ入ってました!
それこそが、“主体性”のスイッチだね。
じゃあ、カウンセリングでもビジネスでも、「その人が“自分の言葉”で話し出したとき」を見逃しちゃいけないってことですね!
そうそう。その瞬間こそ、内面からの動機づけが芽生えているサインなんだよ。
人って、“自分で決めたこと”じゃないと続かないんですね。
やらされるのって、やっぱりしんどいし…。
でも、「どうしたいの?」って問いかけてもらえたら、自分の中に眠ってた“やってみたい気持ち”がムクッと起き上がる感じ、ちょっと分かる気がします!
私も、相手の“やってみよう!”を引き出せる関わり方、意識してみます!
「なぜ部下が育たないのか…」「なぜやる気が続かないのか…」
そんな悩みの裏側には、相手の“選ぶ力”や“気づく力”を信じきれていない関わり方が潜んでいることも。
人を育てるとは、誰かの行動を変えることではなく、その人自身が「動き出す理由」に出会う支援です。
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